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最近は不動産売却に走り回ることも多くなってきた

弁護士の”話半分で・・・”
04 /03 2015
《裁判だけが弁護士の仕事ではありません》

 弁護士は裁判や調停ばかりをしているのではない。
 不動産の売り主の代理人をすることも多い。
 この数ケ月で計5件ほど、土地所有者から売却依頼を受けており、ここ2週間、不動産の決済で走り回っていた。
 普通なら仲介業者に依頼するだけでいいのに、それでも弁護士に依頼するというのはどうして?と思う人も多いだろう。
 依頼される一番の理由は、信頼できる弁護士にすべて手続きをしてもらうと安心できるというところにあるようだ。

 私としては売主の立場で、弁護士の果たす役割は次の3点だと思っている。
 まず、契約書の作成やチェックは当然のこと、税務面で売却後の税理士の手配までの手続きを迅速かつ確実に進めること・・この点が依頼者のもっとも望んでいる点だ。
 次に物件をできるだけ高く売却することも弁護士の重要な任務だ。
 このためには、単独の仲介業者ではなく、複数の業者に仲介依頼をし、値段を競ってもらうということになる。
 ただ、業者が多ければよいというものではなく、多ければかえって混乱が生じることも多い。
 私がいつも配慮しているのは、その物件のもつ個性を考え、それに適した信頼できる仲介業者をいかに見つけだすのかということである。
 最後に複数の業者との交渉を、弁護士がいかにトラブルなく処理できるかも重要なポイントだろう。
 又、どのタイミングで、どこまでの値段で契約に持ち込むかの決断も必要だろう。
 時間をかければ、高額の申し出者が《他の物件を買ってしまって》、買い手から脱落することもある。
 言い忘れたが、複数の業者と交渉していると、その不動産の相場というものがおのずからわかってくる。
 業者から受け取る微妙なニュアンスを積み重ねると、(そこが弁護士の経験のなせる業だが)大体の相場がわかるし、又、この業者がどこまでの買い手をつかんでいるのか、どの程度まで値段を上げてくるのかがそれなりにわかってくる。
 例えば、不動産業者が査定をつけてきた金額から更に3000万円も増額させ、1億円以上で売却するということもある。

 弁護士にとって頭の痛いのは、売り主から持ち込まれた物件が、人気がないようなものである。
 そのようなときに業者の数を増やしても、売れないものは売れない。
 この場合には、その物件に《強い業者》に依頼して買主を探してもらうことにしている。
 《強い業者》というのは、現地の業者であるとか、現地の金融機関との強いコネクションを持っているとかいう業者である。
 ここでは、値段を高くするということではなく、いかに買主を見つけるかが重要である。
 それとともに、一旦、買主が出てきた場合、(通常はそのような物件の買主の提示する金額はかなり低いので)いかに金額の低落を防ぐのかという点も重要な点になり、これらが弁護士の力の発揮しどころになる。

 最近のケースでは、滋賀県のケースで1年間、仲介業者に依頼していたが、全く動きがなかったのに、当方が売却の代理人になって1ケ月半程度で話がまとまったこともあった。
 その場合、当初の業者の査定では3000万円だったが、買主は2000万円を提示し、最終的に2250万円で成約できた。
 金額が減額されはしたが、もし、あのタイミングで売れなければ、将来、長期間にわたり売れないと思われる物件だった。

 弁護士歴が40年を超え、又、その間、破産管財人として鹿児島のホテルから箱根の保養所等までの多くの不動産を売却してきた経験が、今、役立っているようだ。
 又、本当に多くの仲介業者とのお付き合いをさせていただいたことも、そして私の父親が仲介業者であったことから、小さいころから不動産に興味を持っていたことも、現在の仕事に役立っている。
裁判や調停だけではなく、売却にそれなりの手腕を発揮できるのもこのような経歴のおかげだと言っていいだろう。

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